幸せなキスをして終了 Ver.2

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【ネタバレ】劇場版 響け! ユーフォニアム ~北宇治高校吹奏楽部へようこそ~ を観てきました #anime_eupho

ネタバレあります

 

タイトルが長いよタイトルが!

 

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というわけで先日観てきました。

クソザコナメクジ県こと徳島県では上映館が無かったので

香川県綾川町イオンシネマ綾川まで観に行ってきました。

 

ちなみに高速を使って1h40m! 100km! 遠すぎィ!

運転しながら

「たった独りで車運転してイオンシネマ行くとか、

 まるでsyamu_gameさんみたいだあ…(直喩)」

という心境になっていました。

 

平日だったので、観客は僕以外は数名。

若い現役吹奏ジャリボーイっぽいカップルが一組いて楽しそうだった。

 

 

 

---ネタバレあります---

 

 

 

上映が始まり,

最初のシーンは「地獄のオルフェ」の演奏シーンから。

そのあと感じたのは

「あっやっぱセリフ再録だ」

でした。

梓ちゃんの声からちょっと霧矢あおい成分が抜けてる感じ。

(どんだけTV本編見返してたんだおまえ)

 

BGMも再録だなぁ、さいしょは"はじまりの旋律"じゃないと変な感じだなぁ

 (とはじめは思っていました)

 

順繰りにカットしながら登校&見学初日の風景を流す。

「あれは下手だよな」→「なにが?」のくだりすらカットという驚き。

あと「川島…りょく、き?」も出てこないので

本名サファイアってのがそもそも描写されない。

「ミドリというのが、ミドリの名前です!」は言うのに。

 

部活見学のあすか先輩のエキセントリックな飴ネタと手品はカット。

麗奈登場シーンはあった。

久美子の「でぅえええええぇぇぇ!!?」な唸り声が

「ぼええええええ!!?」ってな書きセリフっぽくなってたのが少し残念。

そのあとの「エー!ウッソー!!」の口ふさぎ声もちょっと違ったかな?

 

「久美子は? 吹部」→「ちょっと…考える?」

とか

帰宅してからの「ご飯のしたく、手伝ってぇ」→「はーい(やる気なし)」

とか

布団に「ぱた」と崩れ落ちるクッソかわいいポーズ

とかがカットされてて残念。

 

あとさぁ!!

1話ラストの電車→教室→放課後のあの久美子のカット(わかれ)と

久美子が遠慮がちに「…うん」と入部OKするあのシーンは入れて欲しかったなぁ。

あそこすんげーいいシーンだったんだけどなぁ。

 

唇をね…→おねぇちゃんの回想→葉月音出て「わー!」→久美子羨ましそうに見る

の流れが最高だったんだよなぁ・・・

 

ここまで書いて思ったけど、本当にユーフォ1話って良く出来てたんだなぁ…。

 

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んでもろもろあってサンフェスまでちゃちゃーっと流れる。

カットしまくりなのに「なんですか? これ」はちゃんとやるのか。

櫻井孝弘なんかちょっと鬼畜度上がってない?

 

サンフェスですごくイイ!と思ったのは

梓ちゃんと話した後「もう、スタートしているということに」

のシーンで初めて「三日月の舞」のサビのモチーフが流れるところ!!!

 

そうかぁ!! それで冒頭では"はじまりの旋律"使わなかったんですね!!

完全にヤられたぜ・・・ここで完璧に物語に再度没頭。

 

サンフェスの演奏シーンも増えててライディーンのラストまでやってくれた。

このライディーンはすごくアレンジも良いのでよかったね。

パーカスのかっこいいシーンが増えてご満悦。

 

ちなみに葵ちゃんの出番は演奏中の1カットだけです。

そもそも「部活やめます」云々が完全に切られているので

葵ちゃんのアレコレも部長の錯乱マジ切れもあすか先輩の冷徹眼光も

みんな無かった! いやー順風満帆な部活だネ!(大嘘)

 

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ここまでカットするならお祭りのアレコレもカットするのでは…? と

思いながら観ていたが、どうやらそのあたりはやる模様。

山頂の演奏シーンを入れるためか。

それなら葉月の「久美子って、塚本と付き合ってるの?」も

入れてよかったのでは。

 

いきなり告白モードになって「ちょっと話があるんだけど!」とか言い出す

葉月がちょっと滑稽だった。

 

しかし大吉山 山頂の麗奈のセリフはほんといいなぁ。

やっぱし演出的にも京アニ的にも、高坂麗奈って

涼宮ハルヒ」のアンサー的存在だよね。

 

「特別になりたいの」

「誰かと一緒で安心するなんて、馬鹿げてる」

「麗奈(って呼んで)」

「好きなの」

 

この痛々しい純粋さ…

後になればなるほどさらに判るけど、ほんと直球な"思春期ガール"…!!

 

キャラとして好きなのは黄前久美子だけど、

心情として理解できるのはやっぱり高坂麗奈だなぁ。

 

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あがた祭りの後は、部内オーディションに向けての練習描写。

夏紀先輩の練習を見た後の久美子のモノローグが

「吹きたいんだ(迫真) みんなコンクールで吹きたいんだ(迫真)」

みたいで正直ちょっと草が生えた

ちょっと2章入り過ぎてんよ~

 

麗奈とすれ違った後トランペットをカタカタいわせる香織先輩。

過去の回想やら部長がらみで「香織先輩がどれだけ部の為に力を尽くしてきたか」

が映画だとカットされているので、

ちょっと敵愾心丸出しのシーンに見られなくもない・・・かな。

部長のへたれ・錯乱シーンが劇中ことごとくカットされているので、

麗奈に声をかける部長がとっても有能そうでちょっと面白かった。

「これから練習? がんばってね(キリッ」

みたいな。あすか先輩がみたら「だっておwwwバンバン」しそう。

 

オーディション絡みでの夏紀センパイの絡みも全カット。

というか「夏紀センパイいる?これ」状態。

 

夏紀センパイとマックでダベるシーンは久美子のトラウマ解消シーンで、

黄前久美子にとっては大変重要な事件なのではと思うのだが…

 

「関係ないですよね」

「あたしには、関係ないことですよね!!」

 

ああ…麗奈よ、その正義が…正しさが僕には眩し過ぎる…

 

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優子先輩が麗奈に土下座に行く前に驚きの新カット。

鎧塚みぞれ先輩がしゃべった!!

動いてる!かわいい!!!!

二期までのエサ撒きか! 畜生ありがてぇ!

 

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再オーディションはおおむね同じ…と思いきや、

香織先輩に拍手した二人目→部長 と、

麗奈に拍手した二人目→葉月 が両方カット。

はぇ~そういう尺稼ぎもあるんすねぇ~という感じ。なるほどなぁ。

 

演奏前にホワイエで久美子と麗奈が語り合うシーンは本当に良いシーンだね…

 

「久美子は…あたしが負けたら嫌?」

「嫌… 嫌だ!!!」

 

「今勝ったら、あたしが悪者になる」

「その時は、あたしも悪者になる!」

「ソロは麗奈が吹くべきだって言う! 言ってやる!!」

 

「本当に?」

「うっ… 多分…」

 

「やっぱり久美子は、性格悪い」

 

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控えめに言って、良さしかない。

映画内、ここで一番泣けました。

本編でも良かったけど、映画館で観ると凄い良いなぁ。

スクリーンサイズに負けない絵と演出って感じ。

改めて凄く邦画っぽいと思った。

「負けたら嫌?」のところの麗奈が(物理的に)陰がかかって暗くて、

「負ける気なんてこれっぽっちもないもの!」の方の麗奈は

陽の当たる場所へ踏み出して明るくなってるのが凄く好き。

もうゾワゾワする程の凛々しさ、カッコよさ。

 

---

 

ユーフォ屈指の名シーンと名高い

久美子クビパート→上手くなりたい!→携帯回収パートは

お姉ちゃん(CV:沼倉愛美)の存在が

劇中で抹消されているため、少し薄っぺらい感じになった気がした。

 

そこについて、何でだったんだろ〜と視聴後いろいろ考えていたのでした。

 

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TV版では1話からずっとお姉ちゃん(CV:沼倉愛美)が

久美子の"目標&障害"として描写されているので、

 

"楽器をやめて大学デビューしちゃった姉"

"何となく楽器を続けてもやもやしてる妹"

 

との対比や、久美子が抱えるコンプレックスが

伏線として敷かれていたんですよね。

 

そもそも(ぼくの中においては)響け! ユーフォニアムでは

大枠として「北宇治吹奏楽部」の物語があり、その中に

「自分らしさ・共感者を求める久美子&麗奈」の物語と、

さらには「姉とユーフォに未だに向き合えない久美子」の成長の物語、

があると思っています。

 

北宇治吹奏楽部のクライマックスが11話であり、

久美子と麗奈の物語が8話と11話

そして久美子本人の物語が1話・3話・12話

(ぼくの中では13話はエピローグでしかない)

といった感じです。

んで「久美子とユーフォ」「久美子と吹部」

みたいなのをダイレクトに描写していると思うのが

  1. お姉ちゃん(CV:沼倉愛美)と会話するシーン
  2. 過去の先輩の諍いを回想するシーン
  3. 夏紀先輩との交流で過去の先輩へのトラウマを少しづつ解消していくシーン

となります。あくまで個人的に、ですが。

 

お姉ちゃんへのコンプやら過去のトラウマやらで

自分に自信が無かったり、ユーフォに向き合えてなかった久美子が

葉月、緑や麗奈、さらには

夏紀先輩と葵ちゃん、滝先生などとの交流を経た上で

橋の上の「地獄のオルフェ」リフレインに繋がり、

滝先生との会話での「好きって、それだけで良いんですよね!」

直後の麗奈への「あたし、ユーフォがすき!」

という【姉とは違う道を選ぶ自分の肯定】→【久美子も特別な自分になった】

に繋がるのかなぁ〜っと思っていたのです。

 

しかし劇場版では

  • お姉ちゃん(CV:沼倉愛美)の登場シーン全カット
  • 葵ちゃんの登場シーン(ほぼ)全カット
  • 先輩にユーフォを蹴飛ばされる回想シーン全カット
  • オーディション後の夏紀先輩とのお茶シーンカット
  • クビになった後の滝先生との会話での「それだけで良いんですよね!」カット
  • 「あたし、ユーフォがすき!」カット
  • コンクール本番前の秀一とのグーパンこつんカット

という感じにブッた切られてしまったので、

「あれ、結局この久美子って子なんか特別成長しました感とか出てないな?」

という印象になってしまったのでした。

 

ココに関してはとにかく無念である。

正直に言うとカットした奴を無能扱いしたくなるような愚行だと思ったのでした。

尺の都合はあるにせよ、勿体無いなぁ…

黄前久美子はもっと自分の成長のために頑張ってたコなんだけどなぁ…

どうにかこの辺りを回収してくれたら劇場版通して文句無しだったろうになぁ。

 

 

いや。

まだあるぞ。

 

橋の「上手くなりたい」ダッシュのシーン!!!!

あれ「久美子のグスグス鳴き声」入れたの

絶対判断ミスだろ!!!!

ふざけんじゃねー!!!

あと再録で「誰にも負けたくない!」が

台無しな感じになってたぞ!!

完全に激萎えだったわ!!!

 

はぁ勿体ねぇ。

マジでこんな顔になったぞ。

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はあスッキリした。

 

---

 

コンクール本番は演奏シーンが増し増しに。

後半のサビ(はじまりの旋律とかで流れるメロディと同じやつね)が

ちゃんと劇中で流れるように長くなってます。

パーカスの出番がさらに増えてパーカスヲタ

(特に合わせシンバルヲタ)大歓喜でしたな。

あのシンバルのカット描いた人に表彰状あげたい。

あとでパンフみたら山田尚子が自供しててワロタ

(TV版の時にちゃんとサビ入れられるように曲の時間指定してコンテ切ったけど

勘違いして切っちゃったから違うところTVで流れちゃったテヘ☆)

あのさぁ…

とにかくまあ、作画も枚数も良かったし

演奏盛り上がるしで良いんじゃないですかね。

 

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スタッフロールはTV版OPの吹奏楽アレンジ。

あれ? またアレンジ作ったの? と思っていたら

まさかのTRUEボーカル入りでの伴奏吹奏楽バージョン!!

やりますねぇ!

 

TRUEさん、全国の高校吹奏楽部の

定期演奏会で呼ばれまくりそう。

絶対そうなる。間違いねぇ。

 

 

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まぁ文句もソコソコあったけどとっても楽しかったです。

流石に遠いので余程の事が無いとリピートはしないと思いますが。

二期楽しみですね!

 

黒沢くん!  久美子の声忘れないでね!

お願いね!!! マジで!!!!!