幸せなキスをして終了 Ver.2

ダイアリーからブログに引っ越したつもり アニゲと音楽のこととか

印刷費は免罪符じゃないよって話

Twitterで最近見かけた、
「印刷代だけ貰ってるからセーフ」&「だからお前らのやってるDL販売はアウト」理論が
流石にちょっとガバ理論過ぎて「理論こわれる」状態になってしまい、
心の平静を保つのが大変だったので、別に当事者でも何でもないんですが
色々聞いた話や読んだ話をまとめておこうかなって思いました。
あくまで自分用のメモです。

 

一応書いときますが正確な知識や情報、法的な正しさやエビデンスがあるわけではありません。
間違っていたらご指摘いただければ修正したりするかもしれないししないかもしれませんが、
ともかく鵜呑みにするのはやめてくださいね。

 

◼️

 

元々(営利目的の)二次創作は、公式が許諾しているケースを除けば原則として著作権法違反である。
著作権法違反は権利者(いわゆる公式側)が声を挙げて告訴しない限りは罪に問われるケースはほぼ無い。これを親告罪と言う。

 

公式側としても二次創作で作られた同人誌については
「発行部数が少なく公式に対する影響がほぼ無いと考えられる」
「元々の作品に対する愛情・好意といった感情によるファン活動である」
「ファン活動が盛り上がる事が作品そのものの宣伝になりうる」
といった理由から、ひとつひとつの二次創作を躍起になって取り締まることは(大抵の場合は)ほぼ無いといってよい。

 

なので、基本的にはジャンルや媒体問わず、どの即売会やイベント、サイトも「グレーゾーン」の中実施・運営されている。

即売会においてはファンフィクションの冊子を販売するにあたり
「あくまで慣例として」
「同好の士に"サークルの会報・活動記録に近い何か"を配布しています。なので各位に印刷費分を負担してもらって配っています」
というお題目で販売を行なっている。そのため「販売」ではなく「頒布」と呼んでいる。

 

ここで重要なのは「印刷費を負担してもらっているから」という理由で
元々の二次創作による著作権法違反が
消えて無くなるわけでは無いよ、という事である。

 

印刷費だけを貰うことは免罪符ではない。
赤字であることは免罪符ではない。

 

ダウンロード販売をしない書籍での対面販売だろうが通販だろうが、
ダウンロード同人販売サイトを通じたデジタル配信だろうが、
男性向けだろうが女性向けだろうが、

どれも公式から見れば「著作権法違反」であることには変わりないのである。

 

営利目的ではない活動は違反として認識されることは非常に少ない。
だがそれは公式側が「まあこれくらいならいっかぁ。ファンのみんなありがと〜」と見逃してくれているだけに過ぎない。

 

◼️

 

こんなとこですかね。

繰り返し書いておきますが、
印刷費だけもらってるからセーフ、ではない。
ダウンロード同人だからアウト、ではない。
みんな相互にグレーゾーンに突っ込んだ同じ穴の狢なので、
お互い声掛けあって・襟正しあって仲良くしよ?
というお話でした。


僕も好きなサークルさんやジャンルはあるので、
これからも公式と仲良くして二次創作界隈が元気でいてくれたらいいなぁっておもいます。

 

あと無料公開だろうが有料だろうが、

公式がルール化して
「二次創作は絶対にやめろ」とか
「えっちなのはいけないとおもいます!」とか
「後半のストーリーやキャラクターに関して堂々と表記するのは勘弁して」とか

定めている作品もあるので、各作品なりメーカーの二次創作ガイドラインのチェックや情報収集はちゃんとしようね、ということです。

 

◼️余談

 

ちなみに同人二次創作グッズはアウトとみなされるパターンが多いらしいので、
やる時は覚悟を決めてやるようにしよう! という事らしい。
グッズ類は公式の販売物と競合する場合が多い上、
同様のタイプのグッズを二次創作物で揃えてしまった一般ユーザが
公式側の制作物を購入する動機が無くなってしまう場合が多々あるため、と言われている。

 

例として考えると、
どっかのサークルでキンプリの速水ヒロ様のスマホケースを自主的に制作して頒布しているとする。
営利目的とは考えていないのでケース本体の価格1000円+加工・塗装材料費で500円、しめて1500円で頒布することにした。

 

一方タカラトミーアーツも公式グッズとして速水ヒロのスマホケースを販売していた場合を想定する。
加工前のケース本体の価格は1000円とするが、版権許諾料や外部業者に生産を委託した関係で加工費に2000円掛かったとする。
しめて3000円の公式スマホケースが販売されることになる。

 

この場合、同人サークルで売られていた(あくまで頒布)ケースを購入した一般ユーザが、
わざわざ倍額の金額をさらに払って公式側のスマホケースを購入するだろうか?

 

「私はするわ! ヒロ様を、オバレを、そしてプリティーリズムを愛しているもの!!」


という善良な人もきっと沢山いるとは思うが、残念ながら同じくらいの人数で
「こないだのイベントでヒロ様のケース譲ってもらったし、こっちのケースは要らないかな、てゆーか使ってるスマホ一個しかないし」
と考える人もいる事だろう。

 

ファンの活動が公式のシノギを妨げてしまう瞬間である。

 

グッズ類はアニメやゲームを作る側としては重要な収入源とされるケースが多く、
円盤や原作はそこそこでもグッズが売れたので黒字でした
と云われるパターンも多いとか。
そこが同人グッズで刈り取られてしまうと、そらキレる版権側もあるだろうよ、というお話。

 

今日はこのくらいで。

伝聞と推測に基づく適当な文で申し訳ありません。